【将棋】「美濃崩し200」を紙1枚に!!
美濃囲いをぶっ壊す!!!
どーも、紅玲愛です♪
終盤の棋書として名高い「美濃崩し200」のエッセンスを紙1枚にまとめました!
せっかくなのでこれを基にして簡単に言葉での解説を付け加えながら美濃崩しのエッセンスを紹介していこうと思います
まず、解説の前に「なんで一枚にまとめたの?」っていう疑問があると思いますので、それに対してお答えします
私は、終盤の本の勉強のゴールというのは「問題を見てすぐに解ける」のは当たり前として、「棋書を見なくても寄せ方、寄せの方針がスラスラ言える」だと思ってます!!
実践の場で生かすということを考えると、
「問題を見て解ける」→「棋書の類似局面になったらうまく寄せることができる」
「棋書を見なくても寄せ方、寄せの方針がスラスラ言える」→「自分がうまく寄せることができる局面に誘導することを目標として中終盤の手を選ぶことができる」、「ある局面でのうまい寄せ方は複数あるが、それを比較してより良い方を選ぶことができる」
くらいの差があるからです。
「問題を見なくても寄せ方、寄せの方針がスラスラ言える」を達成するためには、こ「美濃崩し200」という棋書だけでも200の問題があり、これを解説含めてすべて暗唱するというわけにもいかないので、各問題を抽象化・汎用化して知識として記憶して、それを実践で応用して活用するというのが目標となります。
画像のような形式で紙一枚にまとめてるのは
- 自分の言葉で変換してるから分かりやすい、覚えやすい!
- チャンク化により覚えやすくなっている!
- 紙1枚だから3分あれば全部復習できて繰り返しの勉強が簡単!
というメリットがあるからです
このようなまとめ方は棋書によってできるものとできないものがあると思いますが、個人的に終盤の手筋勉強法としておすすめです!
ということで、さっそくここからは簡単に美濃崩しの解説をやっていきま~す♪♪
片美濃
<基本事項>
美濃囲いの特徴として一番重要なことは「玉に紐がついていない」ことです
これが寄せにどう影響するかというと、王手をして玉が逃げたときに8二地点は玉の利きしかないので、そこに駒を打ち込んでいくことで自然に手が続いていくという傾向があります
なので、美濃囲いには王手をかけることが大事になってきます
ここから具体的な寄せの手筋の紹介に移りますが、
ざっくり分けて5つにジャンル分けできると思います
- 7一ナナメを狙う
- 7一に金を追い込む
- コビン攻め
- 端攻め
- 玉頭攻め
それぞれ詳しく見ていきます
7一ナナメを狙う
これは美濃崩しの一番基本の考え方で、実践で使う機会もダントツです!
まず、美濃囲いにおける7一の駒の利きは玉と金だけです。
だから、一段目に飛車を設置して金をどかして7一に打ち込む or 7一の利きを2枚に7一に打ち込む というのが方針です。
〇金をどかして7一に打ち込む
- 6二に金駒を捨てる(「6二銀 同金 7一角」など)
5一歩と底歩で耐える手には「同飛車成 同金 7一ナナメ」が成立することを覚えておく
7一金の粘りには金を枯らすことを意識して攻める「6二銀 7一金 同銀 同金 6二金 6一銀 7一金 同玉 5二金」など
- 5二に安い駒を捨てる(5二と、5二歩の垂らしなど)
7一に駒を打ち込んだあとの継続手として龍で金を取りに行く手を覚えておくこと
〇7一の利きを2枚に7一に打ち込む
- 角で7一をにらむ(4四角、3五角、2六角、1七角)
8八や7七の自陣の角を飛びだす手、角を打つ手どちらも有効
特に角を打つときは攻防手や詰めろ〇〇取りを意識して二つ以上の狙いのある手を意識すること
- 6三桂
同銀は金が浮くので金を取ってOK
平たい美濃では6三地点は死角になりがちなので桂馬や香車を打ち込む筋を意識すること
7一に金を追い込む
美濃囲いの金の位置を6一から7一に移動させることで決まる寄せの手筋がいくつかあります!
追い込む手段としては金に安い駒で働きかけて7一以外に動いたら7一ナナメが決まるということを利用して攻めます。
「なぜ金を7一に移動させることで決まる寄せの手筋があるのか?」と言うと7一の金には玉の紐しかついていないからです。つまり、玉を動かすことさえできれば金の紐が外れて7一飛成と金を取ることができるということです。
〇金を7一に追い込む手段
- 6二香
- 6二歩
- 5三桂
金駒で攻めなくてもなくても安い駒で寄せが決まるというのが「7一に金を追い込む」寄せの特徴です
〇金を7一に追い込んだ後の継続手
- 5三角
これは通称「雷落とし」と呼ばれる美濃崩しの手筋で、
次に「7一飛成 同玉 6一香成 8二玉 7一角成」という攻めを狙っています
6一香成が両王手で合駒ができないこと、同玉は6二金で詰みであることがポイントです
- 端+玉を動かす手
先の説明で玉を動かすことができればと書きましたが、美濃囲いに対して王手をかけることができる場所は限られています
そこで、端をこじあけるという手段で王手の手段を作ります
- 9五歩 同歩 9二歩 同香 9一銀(角)
- 9五歩 同歩 同香 同香 9一銀(角)
- 9五歩 同歩 同香 同香 9六桂
- 9五歩 同歩 同香 同香 9三(二)歩
など
最後の9三(二)歩は王手ではありませんが、次の9二(一)歩成が決まれば対処せざるを得ない手となります。同玉は当然7一飛成なので他の手段で受けの手段を作らなければいけなく歩一枚で大きな成果を発揮してくれると言えるでしょう。
コビン攻め
王手さえ決まれば手が続くという特徴から桂馬を使ったコビン攻めも非常に有力な手段となります!
具体的には、角のライン(5五角など)+7四桂と取り返すことができない桂馬で寄せる、「8六桂+7四桂」という継ぎ桂の手筋で王手を実現するが頻出の攻め筋です
〇角のライン+7四桂
この攻めでは単にラインに角を設置しても単純に7四桂を受けられてしまい攻めが続きません
なので「詰めろ〇〇取り」など二つ以上の厳しい狙いがある角打ちを実現することが必要です
角打ちで両狙い、特に飛車取りを狙う場合には角と桂馬を打つ順番を意識することが重要な場面が多くあります。よくある例としては、
- 角打ちに対して飛車を逃げた手で7四桂を受ける形ができてしまう
- 角打ちに対して有効な飛車切りの手段が存在する
このような時は桂馬を打って捨ててから王手飛車をかけるという順番にする方が良いことが多くあります
主に本美濃の場合のこの攻めに対する受けの手として「5五角 6四歩 同角 6三金」は覚えておくべき受けの手筋で、
これに対して「6二香 7一金 7四桂 同金 5三角成」で雷落としを狙う手は切り返しの手として覚えおくと良いです。雷落としの形が作れない場面でも持ち駒がある程度豊富にある場合は金を一枚7四地点という辺境の地に剥がすことができるので桂馬を捨てて5三角成という手は有力です。
〇継ぎ桂の手筋
桂馬を2枚持っていて相手に銀が無いときに有力な攻め筋で
控えの桂馬8六桂とまず設置して次の「7六桂 同歩 同桂」と王手をかけます
その後は8二にナナメを打ち込んで玉を囲いの外に引っ張り出すことができれば桂馬は2枚取られてしまいますが相手玉の死は目前です
端攻め
「二歩と桂馬を持ったら端攻めしろ」という言葉があるくらい端攻めは美濃囲いに対する有力な攻め筋です
まず基本の攻め筋は「9五歩 同歩 (9二歩 同香) 9三歩 同香 9四歩 同香 8六桂」です
この攻めに関しては実践でもほぼこのままの形で使えるのでいくつか意識するべきことについて話します
- 相手の持ち駒に銀があるかどうか
銀がある場合は8六桂に対して8五銀という受けがあり、9四桂と香車を取ってもそれほど効果が出ませんし、7七桂と銀に働きかけても8六銀と軸と桂馬を取られてしまい上手く行ったとは言えない結果となります
この場合は9四歩に代えて先に8六桂と打つことのが良いとされてます
相手が対応しなければもちろん「9四歩 同香 9四桂」で攻めが決まります
なので「8六桂 8五銀 7七桂 8六銀」となりますがこのときに香車の位置が9三であるため7七に飛んだ桂馬を8五桂と活用したときに香車に当たるという利点があります
- 7一角の退路封鎖の筋を意識しておく
歩や桂馬、香車で端攻めをして相手玉を釣り上げたあとでまた玉が9三~8二と戻ってしまい寄せきれないという展開があります
このときに7一角と金の利きに角を打ち込んで玉の逃げ道を封鎖する手筋がときどき現れます
パターンとしては、ただ捨ての7一角、「6一飛成 同銀 7一角」、「7一角 同金 同飛成」などがありますが退路封鎖を意識するのが重要です
- 端玉には端歩
歩と桂馬のコンビネーションの攻め、「7一に金を追い込む」寄せ以外にも絶対に端攻めをするタイミングがあり、それが相手玉が端に行ったとき、端に行くと予測できるときです。
美濃囲いに関しては7一ナナメの打ち込みが決まれば絶対に玉は端に逃げることになります。その時は横からの攻めにこだわらず「端玉には端歩」という寄せに関する超有用格言通りに端から攻めることがほとんどの場合で有力です。
- 9四桂~9三金駒のこじあける詰み筋
端攻めに関する覚えておくと良い詰み筋として「9四桂~9三金駒のこじあける詰み」というものがあります。使える場面は端攻めをしていて9三に利いている自分の駒が無く、9三香や9三歩などと相手の駒がある一見攻めが一息ついたと思われる局面のときです。この局面で「9四桂 同香9三銀 同玉8五桂」のように端をこじあけて無理矢理寄せる手筋を知っているのは役に立つことがあります。
玉頭攻め
美濃囲いは玉頭である8三地点に銀と玉の二枚利きしかなく、しかも銀が動くと6一の金が浮く仕組みになっているため8三地点での王手に対して同玉とするしかなく8三地点への攻めは有力です。また玉頭攻めをすることで横から玉を追ったときに9三~8四と脱出することがありますが事前にそこを抑えていることで簡単に寄せられるということもあります。
具体的な攻め筋としては、
8六香、7五桂、叩きの歩+桂馬、継ぎ歩に垂れ歩などがあります
〇8六香
玉頭の空間を支配する手として置いておくだけでも効果がある基本的に損することの無い置き得の手です。その後の継続手としては、
- 7五桂や6五角と8三地点に数を足し算をする
- いきなり8三香成と飛び込み「8三香 同玉 7五桂 8二玉 8三銀」のような寄せを狙う
この攻めに関して、7五の桂馬を6三桂成/不成と活用するところまで想定して寄せの図を想像することが大事です
〇叩きの歩+桂馬
8筋を突き捨てて、玉頭を叩くと同玉と取るしかなく桂馬で王手をすることで攻めが続く形となります(「8四歩 同歩 8三歩 同玉 7五桂」)
〇継ぎ歩に垂れ歩
「8四歩 同歩 8五歩 同歩 8四歩」という攻めのことです
これは相居飛車の将棋では有名な攻め筋ですが、美濃崩しでも応用ができます。どの手も手抜きづらい手であることがポイントです。
これで片美濃崩しの紹介は終わりますが、ここまで紹介してきた手筋は本美濃、高美濃、銀冠の崩しにも応用できる手筋が多いのでまずはこの片美濃崩しをしっかりと覚えることが重要です
これ以降は本美濃、高美濃、銀冠について片美濃崩しのときと比べてそれぞれ意識するべきポイントについてお話しします
本美濃
ポイントは「5二の金を剥がす」、「底歩に注意」
5二金にアプローチする手の候補としては
- 4二歩、4三歩という垂らしの歩
- 5三歩と金を叩く手
- 4四桂と金に当てる手
- 3四角と5二金および4一金に狙いをつける手
- 4三の銀に狙いをつけて、4三〇 同金 と引き離すことを狙う手
- 5三銀 同金 6二銀のように捨て駒の連続で7一ナナメを狙う手
などがあります
- 金に当てた手に対して金が逃げなければ、「5二〇 同金 7一ナナメ」でOK
- 5三金や4三金など囲いから外れてくれるのは、安い駒で囲いを一枚剥がせたと考えることができ、6二金駒の筋を狙うなど片美濃崩しの手筋を使って攻めて行けばOK
振り飛車側の手としては6二金と辛抱する手が有力なことが多いですが、6二金には5一銀を覚えておきましょう!次に「6二銀成 同金 7一ナナメ」を狙っています!
高美濃
ポイントは「6三の金を狙う」、「桂頭を狙う」
6三の金にアプローチする手の候補としては
- 7五桂、5五桂
- 4一角
があり、他の頻出の攻めとしては6一の金を狙う
- 4三角
のような手があります
- 7五桂、5五桂に6二金のように逃げられたら6三に香車や金駒を打ち込んでいく要領で攻めればOK(6三で精算すると6一の金の紐が無くなります)
- 4一角については角が7六にも利いているため7五歩~7六歩の桂頭攻めや8六桂~7六桂という手と相性が抜群なのも覚えておくと良いです
- 4三角には7一金と金を避けることが多いですが、それに対しては「端+玉を動かす」を狙っていけばOK
銀冠
ポイントは「一段目から攻める」、「玉頭を叩く」、「小部屋対策」
基本的には見た目通り一段目がスカスカで弱点なので一段飛車は設置して攻めて行くのが基本です
銀冠ならではの攻め筋として
- 一段飛車+4四角で「6一銀 6二金 5二銀不成」
- 二段飛車で6一金(成金)+7一角
は頻出で絶対覚えておきたい筋
玉頭に厚い囲いなのですが、桂馬を跳ねていない形の銀冠に対しては玉頭を攻める手が有力な手となります
- 「8五歩 同歩 8四歩 同銀 8三歩」のように玉頭を歩で叩くことができれば銀冠は崩壊
同金なら囲いの駒が上ずって防御力はグッと下がりますし、同玉なら8一飛成や9一飛成があります
銀冠の特徴として「銀冠の小部屋」と呼ばれる9七地点に玉を逃げ込まれてしまうとなかなか寄らない形になってしまいます。それを潰す手として、
などがあります
これで解説は終わりですが、一部省略した箇所があってこの文量というのを見ると、紙1枚にまとめることの優秀さを感じますね(笑)
終わりに
私は、このブログを書いたときに「美濃崩し200」を一切見てませんし、最初に紹介したマインドマップもほぼ見ずに書きました。
つまり、勉強の効果としては美濃囲いの寄せ方について空で5000字くらい話せる私みたいなオタク特有の早口で美濃への殺意を表明する美少女になれます!!美少女のぅちと一緒に頑張りましょう!!
さあ、美濃崩しの手筋を覚えて、憎き美濃囲いをボコボコにする良い居飛車党ライフを~♪♪
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