棋力向上のために将棋実況で勉強するとは?【目指せ初段】
将棋実況者の思考回路をコピーしろ
どーも、紅玲愛です!
今回は「棋力向上を目指して将棋実況で勉強するには何をすれば良いのか?」というテーマで話します。
私は将棋をはじめてから2ヶ月半で将棋ウォーズ初段、5ヶ月で二段と一般的に見てとても早いスピードでの昇段を完全な独学で達成することができました。
そんな私が将棋をはじめてから将棋ウォーズ二段になるまでにやっていたメインの勉強は
の2つです。対局+感想戦というのは上達するために誰でもやることだと思うので、私の勉強の特徴は「将棋実況の視聴」にあると考えられます。
ということで、スピード昇段を達成の原動力となった私が将棋実況を使って勉強する上で意識していたことについて紹介します。特に、将棋ウォーズ初段を目指している段階の人にはひとつの勉強法として役に立つ内容かなと思ってます。
私は、将棋実況動画で勉強する最大のメリットは
「リアルタイムで考えていることをそのまま言語化してくれる」
ことであり、学ぶ姿勢として
「この実況者が対局者ならば、この局面はこう指すだろう」
と自分の対局中に実際に指せるくらい実況者の思考回路をコピーすることが最大限にこのメリットを生かした勉強方法だと思ってます。
これは表面的に動画で出てきた局面で同じ手が指せる、同じ形勢判断ができるということではありません。そんなことができるのは当たり前で、目指すべきは未知の局面でその実況者の思考・棋風ならばこう指すだろう、このように形勢判断をするだろうと考えることが出来る状態です。
局面を用意せずにこれを説明するのは難しいのですが、例えば将棋実況界隈で絶大な人気を誇る実況者プロパンゴリラさんの思考回路のうち戦法や局面関係なく汎用的に言える特徴には以下のようなものがあるでしょう。
・分かりやすい局面を目指す
・とりあえず駒をぶち込んで精算してから考えましょう
・飛車取ったら勝ち
・駒損だけど飛車成ったから勝ち
・これは何を考えているのか相手に聞いてみましょうか
・相手は●段の格上だからこの手(ガン攻め思考の手)は辞めておこう
・攻め合いの展開にしちゃお、いっけー
・これすげープロっぽい手
・分からないからちょっと悪いと思うけど隙を作って相手に攻めてもらおう
・これは良い手だとしても悔しいから指せない
・棋風じゃないからこの手は選ばない
など (戦法ごと、囲いごとで分けて細かく書き出したら誇張抜きに50個くらいは書き出せると思います)
このような意識で動画見ると、序中盤は戦法によって異なる思考で指していることに気付くでしょうし、終盤はお互いの囲いの形によって異なる思考で指していることにも気付くと思います。動画を見てるだけで今回は普段より手が見えていないなみたいなことも気付けるようになります。さらに見逃しやすい手や苦手な展開などどんな弱点があるかということを見抜くことも出来るでしょう。これは勉強面だけではなく動画を楽しむという面でも幅が広がると思ってます。
この実況者の思考回路のコピーをベースとして自己流を作っていきます。月並みな言葉ですが、「学ぶ」ことの始まりは「真似る」ことです。真似からはじめるのは将棋の勉強においても極めて重要なことです。
「思考回路のコピー」を大きな方針としたときに、これを実際に実現するために意識するべきことが2つあると思ってます。
- 手自体ではなく、その手を選んだ理由・背景に注目して見ること
- 思考回路がコピーができそうな実況者を選ぶことです
前者に関しては、そのままの意味です。棋譜のコピーではなく、思考回路をコピーする意識を持ってください。数学の勉強では解答を覚えることには意味はなく、その解答を導くための考え方を学ぶことに意味がありますよね?将棋でも同じことです。
後者に関して補足すると、現在の将棋Yutube界隈にはプロ棋士や奨励会員、アマ強豪の方がうじゃうじゃいます。ですが、その人が自分が思考をコピーできる相手なのかを見極める必要があります。将棋が強くて人気がある方は丁寧に解説してくれますが、それは説明のためのトークであり、実際に指し手を選ぶときの思考回路をそのまま話している訳では無いと感じることは多くあります。実際に試行錯誤している様をそのまま話してくれる人の方が思考回路のコピーという面で考えると参考になります。また自分とかけはなれた棋力を持つ人の思考をコピーするというのは能力的に無理です。九九を知らずに2桁どうしの掛け算をやるようなものです。自分にあったいい感じのレベルの師匠を見つけましょう。棋力が上がったら別の師匠に変えればいいのです。
また、勝った対局しかあげない人の動画も価値が低いです。その実況者の思考回路のうち一部しか見せてもらえないし、たまたま勝った対局のみ採用してるためその思考回路の良さ具合が判断できないからです。なので良い意味で、全く見所の無いような対局を動画として挙げてくれるのはありがたいです。実際の対局で必ず遭遇する苦しい局面でどのように考えているかを勉強できますし、失敗経験の肩代わりをしてくれます。
実況動画で勉強する上で実況者選択はとても重要な問題です。将棋の上達のために実況動画を利用するならば一度このような視点で考えてみることをおすすめします。
Youtubeで勉強する上でのお節介な注意喚起
現在、将棋実況界隈が一番盛り上がっているのはYoutube市場なので、勉強のための実況動画を探す場としてYoutubeを選ぶ人が多いと予想されます。お節介かもしれませんが、Youtubeで効率的に将棋の勉強するために、効率的に生きるために1つ重大な注意喚起を送ります。
「「あなたがニートで無いならば、関連動画の視聴は絶対に辞めましょう!」」
あの機能は視聴者にとって百害あって一利無い機能です。視聴者が求めていないものを無理矢理押し付けてYoutubeと動画投稿者に利益をもたらす搾取ツールです。しかも、最近の人気将棋実況者達はこの機能を上手く利用するべく動画の詐欺サムネ化、詐欺タイトル化という悪質行為に手を染めています。彼らは悪質な詐欺師であり時間泥棒です。くれぐれも気をつけてください。
というのも、こう言いながら私もたまに誘惑に負けて関連動画を見てしまうから分かるのですが、詐欺サムネと詐欺タイトルはゴミですが、動画の中身は面白いものばかりです。あなたが将棋実況好きなら関連動画に表示された将棋動画を楽しむことができるでしょう。そして、その実況者のことを追いたくなるでしょう。また、さらに新しい関連動画も見たくなるでしょう。こうなったらあなたのその日の将棋実況での勉強時間は終了です。どうぞ、勉強という意味で価値の無い娯楽の時間をお送りください。何かをやっている時間は何かをやっていない時間です。まあ、この傾向が1日で終わってくるものであればわざわざこんなことを書いたりしないんですが・・・
私の今回提示した「思考回路のコピー」という勉強法は特に実況者の数を少数に絞ることを求めます。もし、あなたが効率的に勉強したいならば、Youtubeの関連動画機能との付き合い方を今1度考えてみてください。以上、お節介な注意喚起でした。
最後に
ここまで記事を読んでくださってありがとうございます。あなたの将棋の上達に少しでも貢献できたら幸いです。
私が将棋実況で勉強をする上で特にお世話になった3人の実況者の名前と動画リンクを紹介して本記事を締めます。
プロパンゴリラさん
主な戦法:居飛車も振り飛車も様々、横歩取り4五角、棒銀、ミレニアム
https://www.nicovideo.jp/user/40947830/video(ニコニコ)
https://www.youtube.com/channel/UCuIVG9pXXRs2MknKj9eRDzw(Youtube)
なゆひさん
https://www.nicovideo.jp/mylist/35139545?ref=pc_watch_description(ニコニコ)
https://www.youtube.com/channel/UCBWAuFhJ9P5ieX4r3ZxObTA(Youtube)
元奨励会員ヤスさん
主な使用戦法:7七角戦法、ノーマル四間飛車、相振り三間飛車
https://www.youtube.com/channel/UCOXiiSeqKEIMMOdnTAYqxGQ(Youtube)
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